コラム
column
2023年の年頭に際しての思い
年が改まるに際し、今年以降の世界と日本、そしてその中における私個人について、種々の思いが頭をよぎる。私個人のことについては別稿の機会に委ねるとして、今回は大きく世界と日本についての思いを記してみたい。
世界的に見た場合、コロナもさることながら、ロシアによるウクライナ侵攻を国際世論によって終息へと向かわせることが出来るか否かが、世界平和のための分岐点であり、今年の最大の焦点と言えるかと思われる。これが達成されてこそ、武力による国際秩序の破壊へと世界の各国が進まない方途が開けるのであり、核兵器が使用されるようなおぞましい事態も回避できるのである。そして、そのためには一人一人の力は微力であっても、皆が思いを同じくし、協力し合わねばならないと考える。
上述のような世界平和の視点で、日本に目を転じるなら、軍備を飛躍的に強化しようと企む現政権の方向に対し、これを阻止する国民の世論を強化することが大切と考える。敵基地破壊能力強化という掛け声による軍備の増大・強化は、攻撃がさらなる相手方の強大な反撃を呼び、結果として国民の安全を守るどころか、より大きな惨状を招くに違いないからである。国の支出を、軍備のためにさらに増大させる方向には、国民世論として反対の声を盛りあげねばならない。とりわけ、震災復興特別税の一部を軍備予算に流用しようとするような動きは、この税の導入された当初の目的に反するものであり、とんでもない愚論かつ暴論であると考える。このような愚論が実行されるなら、納税者の一人として、部分的納税拒否等これに抵抗する何らかの手段がないか、検討をしてみたいものである。
以上の次第で、今年は、国際的にも日本的にも、国と国とが武力でもって問題を解決しようとする方向へブレーキをかけ、さらにはその終息の方向へ逆転回をさせられるかどうか、岐路の一年と考える。そのために、微力ながらも、一個人として力を尽くさねばならないと考えるのが年始の思いである。