コラム
column
終活と悪徳商法・詐欺
「終活」という言葉が市民権を得るようになりました。人間が自らの死を意識して、人生の最期を迎えるために様々な準備を行うことを指しますが、よくあるのは、エンディングノートを書いて、残された遺族に亡くなった後のことを託すとともに気持ちを伝えるというものです。しかしながら、こうした個人的な物事に止まらず、様々な「終活ビジネス」も増えてきました。
私が世話人の一人として関わっている「消費者ネットワークわかやま」では、2019年2月に「無縁社会と終活~人生のエンディングを考える~」と題して、NHK名古屋放送局の板垣淑子氏を招いて、公開学習会を開催しました。
詳細は「四季だより第28号」
https://www.cnw-wakayama.jp/2022/wp-content/uploads/2022/06/vol_28.pdf
を確認いただければよいのですが、このときには会場に入りきらないほどの参加者に来場していただきました。
このときは、主に「無縁社会」というNHKスペシャルのテーマに沿って講演してもらったのですが、「終活」が活発化することによって、新たに様々な消費者被害が発生するようになりました。とりわけ、終活を巡る契約には、契約から履行までの期間が読めない、あるいは相当長期にわたるといったことや、契約した当事者がその契約の履行を確認できないなどの特徴があります。
こうした特徴を踏まえて、どのような被害が実際に発生しているのか、契約するのならばどのような点に気を付けなければならないのか、などを学ぶために、改めて「終活と悪徳商法・詐欺」をテーマに、一般社団法人シニア生活文化研究所の小谷みどり氏を講師に招き、公開学習会を開催することになりました(詳細は、下記リンクをご覧ください)。改めて、終活を考え直す機会にしていただければ幸いです。